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症例2:下顎片側遊離端欠損症例

左下2本が欠損した状態です

左下2本が欠損した状態です

B1

左下2本が欠損した状態は、机でいう一つの足を失った場合であるB1と同じ状況です。

足が1本なければ、どうなってしまうかイメージしてみて下さい。
今回はその1本を作ることが、補綴治療の本来の目的となります。
噛みしめた時には、体重に近い力がかかると言われています。
本来であれば4本で均等に分散し噛む力を受けとめますが、1箇所の支えがないことで、他の3箇所には大きな負担がかかり、問題を生じやすくなります。

また欠損部分を放置することで
欠損部分を放置することで

かみ合わさる下顎の歯がないため、
上顎歯の伸び出し(てい出)などの変化が生じる可能性があり、
状況がより複雑となります。

こうなってしまっては、補綴治療(ミラクルデンチャー、インプラントなど)の種類に関わらず、反対側の歯への対応も必要となります。
このことはミラクルデンチャーのみで対応できる部分ではありません。

義歯治療が3〜4回で終わる方もいれば、半年から数年と長い方もおられます。
これは残存歯の状況が大きく関わりその対応に期間が必要になるからです。
期間が増えれば、必要な費用も増加してしまいます。
そのため欠損放置が長いければ長いほど、いろいろなところに悪影響が出やすいため、早めの対応をお勧めしています。

欠損後早めに対応
欠損後早めに対応
保険適応義歯を装着した状況

保険適応義歯を装着した状況

ミラクルデンチャーを装着した状況

ミラクルデンチャーを装着した状況

欠損後放置
欠損部分を放置することで

上顎歯が伸び出しスペースがなくなった状態

通常の保険適応義歯で対応する場合
片側義歯では後方が沈みかつ左右に動いてしまいやすい

片側義歯では後方が沈み
かつ左右に動いてしまいやすい

金属の通るスペース1mm程度が必要

金属の通るスペース1mm程度が必要

前方の2歯、もしくは3歯にクラスプ(金属製のひっかけ)を設置し、義歯を装着します。
クラスプが通るスペースが必要であり、歯牙を削る必要があります。
歯の形や傾きに問題がある場合は、義歯を安定させることが更に困難となり、食事中に動く、ものがつまるといった要因となります。
義歯が動くということは、支えとなる歯にも負担となります。
そのため支えとなる歯も、悪くしてしまう原因となる場合もあり、欠損を拡大していまう要因にもなります。

ミラクルデンチャーの場合
動きを減少させる装置を使用

片動きを減少させる装置を使用

ミラクルデンチャーの場合2

歯牙の削合は最小限で

欠損歯前方の歯を根本から支えるため、歯への負担を軽減できます。
また歯牙の削合は最小限で行えます。

基本はFitⅢですが、金属床タイプ(FitⅤ)であれば、義歯の違和感を軽減でき、強度も増すことが可能です。
従来より義歯の動きを抑制できますが、完全に0には出来ません。
動きを更に抑えたい場合は、反対側につながる両側設計が必要となります。

左下2歯欠損症例についてのまとめ

従来の義歯では、義歯を維持させるクラスプを最低前方2歯に設置する必要があり、そのスペース確保のために義歯治療であっても大きく歯を切削する必要がありました。
そこまでして製作した義歯でも装着後に安定感が十分には得られにくいのが、片側後方欠損の特徴です。
(専門的には片側遊離端欠損は義歯の最難関症例と言われています)ミラクルデンチャーでは独自のキーとロックという装置を使用することで従来義歯より安定感が向上します。

私見

インプラントが可能であれば、このような少数歯欠損ケースでは第一選択はインプラントかもしれません。
ただし、インプラントが不可能な場合や、費用を抑えたい場合はミラクルデンチャーはコストパフォーマンスにも優れた義歯と言えます。

インプラント費用の1/3程度で可能
費用:30万〜

ミラクルデンチャー
費用:30万〜

費用80〜100万円程度

インプラント2本分
費用80〜100万円程度

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